臨床研究部・治験管理室 臨床研究部とは 先天性代謝異常、神経筋疾患、アレルギー、自己免疫疾患、リウマチ、腎疾患などの病理学・生化学的研究を行い、病因の究明や早期診断、治療法の開発など、臨床に結びつく研究を推進しております。 また、教育指導や新薬の治験にも積極的に取り組んでおります。 医学系研究(臨床研究)と医療の進歩 近年の科学技術の進展に伴い、臨床研究の重要性は増しています。 臨床研究の主な目的としては、 医療における疾病の予防方法 診断方法と治療方法の改善 疾病原因と病態の理解 患者さまの生活の質の向上 にあり、最善であると認められた方法であっても、その有効性、効率性、利便性および質に関する研究を通じて、絶えまない検証が必要です。 人を対象とする医学系研究は、医学・健康科学や医療技術の進展を通じて、「国民の健康の保持増進」、「傷病からの回復」、「生活の質の向上」に大きく貢献し、人類の健康や福祉の発展に寄与する重要な基盤となります。 医療は、医学系研究の積み重ねによって進歩してきましたが、医学系研究を行うにあたっては、研究にご協力いただける患者さま(研究協力者)の福利に対する配慮が、科学的利益や社会的利益よりも優先されなければなりません。また、研究にご協力いただける患者さま(研究協力者)の尊厳や人権が守られなければなりません。 下志津病院著者がいる英文論文一覧 2023年の論文 2022年の論文 治験<治療試験の略>ってなに? 新しい薬を開発し、医薬品として販売するためには、事前に厚生労働省に承認、認可してもらうことが義務づけられています。そのためには、承認前の薬剤を患者様や健康な人に投与して、有効性や安全性を確かめることが必要になります。この「新薬開発」の為の「治療を兼ねた試験」のことを「治験」といいます。 治験には3段階あります。 第Ⅰ相試験 同意を得た健康な希望者で安全性を確認する試験です。 第Ⅱ相試験 同意を得た少数の患者さんで、使用料や使用法、効果を調べる試験です。限定した範囲で効き目を調べます。 第Ⅲ相試験 同意を得た多数の患者さんで、有効性を調べる試験です。患者数を増やし、第Ⅱ相試験の確認をします。 ※第Ⅰ相試験から第Ⅲ相試験までは、臨床試験とも呼ばれ、 厚生労働省に新薬承認申請のために行われる治験です。 効果が十分にあり、安全性の面においても問題が無ければ厚生労働省は新医薬品として承認します。 第Ⅳ相試験【市販後臨床試験】 厚生労働省から承認許可と保険薬価が出された後、同意を得た多数の患者さんで、有効性を調べる試験です。 新薬として発売されてからも試験は続けられ他の薬との飲み合わせや、幅広い年令層で副作用があらわれないかを調べます。 治験に関するQ&A 治験を勧められたら? 医師から治験を勧められる場合は、治験について現在の病状・治療方法を含め、文章を用いて説明を受けます。内容をよく理解した上で、患者さまの自由意志によって治験に参加するかどうかをお決めください。 説明されたその場ですぐに返事をする必要はありません。 資料を持ち帰り、ご家族と相談するなどよく考えてから返事をしてください。 治験への参加をお断りになっても不利益はありません。 また、参加を決められた後、途中で参加を取りやめることもできます。 治験に参加中の医療費はどうなるの? 治験の費用には、国の定める制度(保険外併用療養費制度)が適用されています。治験薬を使い始めてから使い終わるまでの期間に、患者様が受けた検査(血液検査や尿検査、レントゲン・CTなどの画像診断)の費用と治験薬の費用は、治験を実施(依頼)している製薬会社から支払われます。 外来患者様の場合は、決められた日に来院していただく日数が通常の治療よりも多くなることがあるため、患者様には、交通費などにお充ていただく「被験者負担軽減費」をお支払いしています。 治験に参加することにメリットはありますか? 通常の診察よりも時間をかけて、専門医による詳しい診察と検査を受ける事が出来ます。 また外国では既に広く用いられている薬で、日本ではまだ発売されていない薬である場合、一般の方よりも早く新薬の情報を収集出来ると共に、実際に使う事が出来ます。 副作用が出ることはありますか? どんなお薬にも副作用があります。したがって、治験薬によっても副作用がでる可能性があります。治験の参加中、万が一副作用が出た場合には、適切な治療を受ける事が保証されています。参加中は、症状について些細な事でも全て担当医師に伝えてください。 治験管理室 下志津病院では、みなさまのよりよい生活の向上を願い、平成17年4月に治験管理室を開設し、安全かつ有効な新薬の開発を目的とした治験や日常診療下での医薬品の有効性、安全性の確認などの情報収集を目的とした臨床試験を受託しています。 治験管理室は、正面玄関を入って左方向の通路を進んだ突きあたりの第2急患診療棟の2階にあります。 なお、病院内を出入りする業者等は、警備室(病院正面玄関入口)で受付をし、入館証を携帯することとなりました。ご留意ください。 治験のルール 国によって「医薬品の臨床試験の実施に関する基準」(GCP)という厳しいルールが定められています。 製薬会社も当院も、このルールに基づいて治験を行っています。 参加していただく方の人権や安全を最大限に守ります。 院内に受託治験(受託研究)審査委員会を設けて、本当に治験を行ってよいかどうか、倫理性や試験の科学性を審査します。当院で実施している治験・臨床試験、製造販売後調査の審議の概要については、治験(受託研究)審査委員会のページをご覧ください。 このルールでは、医師からの「説明」と、参加される方の意思に基づいた「同意」が最重要視されています。被験者もしくは代諾者による記名捺印または署名と日付が記入された同意説明文書をもって証明されます。 ※説明を受けた上での同意 治験コーディネーター(CRC)が治験(臨床試験)における医師と患者さまとの橋渡しとして、病院の他スタッフと連携をとりながら、 治験が適正かつ円滑に実施できるようにサポートしています。 CRCは、治験のルール(GCP)が守られ、治験に参加されている患者さまにとって、より良い治験が行えるように医師のサポートを行います。 具体的な業務内容として ・治験内容のわかりやすい説明 ・治験に対する不安や疑問等への対応 ・治験スケジュールの管理 ・検査データの収集など 事務局 令和7年4月1日 更新 事務局 治験管理室長 鈴木 修一 医 師 治験事務局長 平野 光枝 薬剤師 治験契約担当 野﨑 弘史 事務職 治験主任 葛岡 朋代 薬剤師 治験事務補助 中村 由美 事務職 治験実施体制 下志津病院 受託研究取扱規程(PDF)令和7年4月1日改定 標準業務手順書 1) 企業主導治験に係る標準業務手順書(PDF)令和7年3月改定 2) 企業主導治験に係る治験審査委員会標準業務手順書(PDF)令和7年3月改定 3) 企業主導治験に係る直接閲覧を伴うモニタリングの受入れに関する標準業務手順書(PDF) ・関連資料:直接閲覧実施連絡票(参考書式2)(DOC) 4) 企業主導治験に係る監査の受入れに関する標準業務手順書(PDF) ・関連資料:モニタリング・監査実施申込書(DOC)(参考書式4) 5) 病院情報システムの利用を伴う直接閲覧等の受入れに関する標準業務手順書(PDF) ・関連資料1:治験管理室病院情報システム利用許可申請書(PDF) ・関連資料2:治験管理室病院情報システム利用誓約書(PDF) 6) 医師主導治験に係る標準業務手順書(PDF)令和7年3月改定 7) 医師主導治験に係る治験審査委員会標準業務手順書(PDF)令和7年3月改定 8) 医師主導治験に係る直接閲覧を伴うモニタリングの受入れに関する標準業務手順書(PDF)令和4年10月改定 9) 医師主導治験に係る監査の受入れに関する標準業務手順書(PDF)令和4年10月改定 治験等に係る書類における押印省略の運用について (PDF) 契約・経理 1) 下志津病院受託研究費算定要領(PDF) ・受託研究費算定要領_新旧対照表 2) 治験等受託研究に係る入金について(PDF) ・関連資料: 書式1-1受託研究(治験)契約書(DOCX) 書式1-2契約内容変更に関する覚書(2者契約)(DOCX) 書式1-3契約内容変更に関する覚書(3者契約)(DOCX) 様式3-1受託研究(拡大治験)契約書(DOCX) 下志津病院_基準値一覧(PDF) 実施体制一覧(PDF)令和7年4月改定 治験の実績 2024年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 全身性エリテマトーデス リウマチ科 Ⅲ 杉本 線維筋痛症 リウマチ科 Ⅱ 杉本 皮膚エリテマトーデス リウマチ科 Ⅲ 杉本 2023年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 多発性筋炎 リウマチ科 Ⅲ 杉本 アトピー性皮膚炎 小児科 Ⅲ 鈴木(修) 2022年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 小児コロナワクチン 小児科 Ⅲ 山本 2021年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 小児喘息 小児科 Ⅲ 鈴木(修) リウマチ性多発筋痛症 リウマチ科 Ⅱ 杉山 2020年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 肺炎球菌ワクチン 小児科 Ⅲ 山本 アトピー性皮膚炎 小児科 Ⅲ 冨板 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 2019年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 2017年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 関節リウマチ リウマチ科 Ⅱ 杉山 2016年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 喘息 小児科 Ⅲ 鈴木修 高コレステロール血症 小児科 Ⅲ 山本 経管栄養 小児科 Ⅲ 眞山 肺炎球菌抗原検出キット相関性試験 小児科 その他 鈴木由 2015年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉山 2014年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 小児気管支喘息 小児科 Ⅳ 佐藤 経腸経管栄養患者 小児科 Ⅲ 眞山 顕微鏡的血管炎 リウマチ科 Ⅲ 杉本 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉本 2013年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 関節リウマチ リウマチ科 Ⅱ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅳ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉山 2012年度 新規課題 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 全身性エリテマトーデス リウマチ科 Ⅲ 杉山 線維筋痛症 リウマチ科 Ⅱa 杉本 2011年度 新規受託 対象疾患 診療科 開発相 責任医師 全身性エリテマトーデス リウマチ科 Ⅲ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅲ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅱ 杉山 関節リウマチ リウマチ科 Ⅱ 杉山 線維筋痛症 リウマチ科 Ⅲ 末石