リウマチ関節外科センター リウマチ関節外科センターの概要 リウマチ関節外科センターでは3名の整形外科リウマチ専門認定医を中心に関節リウマチや変形性関節症の手術やリハビリテーションなどの診療を行っております。3名は千葉大学整形外科、及びその関連病院でリウマチ関節外科の診療、研究を行ってきた経験豊富な医師です。 現在も千葉大学整形外科とその関連病院の関節外科専門医と共同で手術も行っております。 さらに2名の整形外科学会認定専門医と計5名で入院、外来診療を行っております。 (リウマチ関節外科センター長 玉井 浩) リウマチ関節外科センターの主な診療の内容 ①人工関節手術(人工股関節置換術 人工膝関節置換術 人工肘関節置換術) ②滑膜切除術(手関節 肘関節 膝関節 足関節) ③外反母趾矯正手術 足趾形成術 ④手指腱断裂の縫合術と手関節形成術 ⑤創傷(きず)の治療 ⑥骨折などの関節外傷の手術 ①人工関節手術(人工股関節置換術 人工膝関節置換術 人工肘関節置換術) すべて3週間の入院です ②滑膜切除術(手関節 肘関節 膝関節 足関節) 膝関節の滑膜切除手術では関節鏡による小皮切で行っております。出血も少ないため、術翌日よ り歩行ができます。 ③外反母趾矯正手術 足趾形成術 約3週間の入院です ④手指腱断裂の縫合術と手関節形成術 約3週間の入院です ⑤創傷(きず)の治療 以前のきずの治療処置は「消毒」をしていましたが、現在は創部に消毒薬を使用せず水などで洗 うことや、最新の創保護剤を使用し、創部に直接ガーゼを当てない「湿潤創傷治療」が基本です。 当科でも消毒薬は全く使用せず創傷処置を行っております。関節リウマチの患者さんの中には皮 膚が脆弱な方が多く、当科ではその様な方のきずの治療に精通しています。 当科のほとんどの手術では創部の皮膚の上を縫いません(皮膚の下を縫います)。よって抜糸を 行わずに済みます。術後数日でシャワーを浴びていただき、創も洗浄していただいています。 縫合糸の跡も残りません。縫合糸膿瘍などの合併症の心配がありません。 けがによる皮膚損傷の治癒過程:消毒薬は使用せず、水道水と創保護材で治療しました。 ⑥骨折などの関節外傷の手術 当院で施行可能なリウマチ関節外科手術 人工関節 膝関節、股関節、肘関節、足関節、肩関節、母趾MTP 関節 再置換術 膝関節、股関節 肘関節 股関節 人工股関節 足関節 固定術 足趾 母趾人工関節、関節形成術、外反母趾に対する再建術および骨切り術 肩関節 リバース人工肩関節 肘関節 人工肘関節、関節形成術、滑膜切除術 手関節 関節形成術、固定術 手指関節 固定術、腱移植、腱移行、滑膜切除術 骨折などの関節外傷 各種骨折に対する骨接合術 術後合併症の予防やリハビリテーション 自己血輸血 人工関節置換術で輸血を要する可能性が高い患者様の場合、自分の血液をあらかじめ貯めておき輸血する貯血式自己血輸血や、出血した血液を特殊なフィルター装置を介して返血する回収式自己血輸血を併用し、可能な限り他家血(他人の血液)の輸血を回避しています。これにより、肝炎・エイズウイルスや未知のウイルスによる感染症やアレルギー反応に対する安全性を高めています。 しかし手術中の十分な止血操作や、術中・術後の止血薬剤の使用により、術前に貧血のない患者様の場合は最近では殆ど他家血輸血は行っておりません。 深部静脈血栓症と肺梗塞 人工関節置換術などの下肢の手術後、深部静脈血栓症と肺梗塞(いわゆるエコノミー症候群)の合併症があります。それに対し弾性ストッキング、下肢エアーマッサージャー、抗血栓薬内服にて予防しております。 バイオクリーンルームなどの最新の設備 人工関節置換術の合併症では術後感染に注意が必要です。手術室は人工関節手術に適した清潔度の高いバイオクリーンルームを使用しています。 充実したリハビリテーション 人工関節手術をはじめ関節の手術では術後のリハビリテーションが重要です。当院にはリハビリテーション医1名、理学療法士9名、作業療法士5名が在籍しており、手術前から退院までのリハビリを担当します。 回復期リハビリ病棟(地域包括ケア病棟) 当院には回復期リハビリ病棟(地域包括ケア病棟)があります。人工関節手術では平均3週間で退院される患者様が多いのですが、術前の患者様の状態や手術の内容によってはリハビリを延長して行う必要な患者様もおられます。その様な患者様は回復期リハビリ病棟に移っていただきリハビリを継続して行うこともできます。 医師紹介 玉井 浩(たまい ひろし) 職 名 整形外科医長・リウマチ関節外科センター長 認定医等 医学博士日本整形外科学会 専門医 指導医日本リウマチ学会 指導医 認定医日本人工関節学会 人工関節認定医日本医師会 認定産業医