臨床検査科 業務内容 臨床検査科は大きく2つの部門に分けられます。 血液や尿・喀痰などの検体を分析装置や顕微鏡を用いて検査を行う検体検査部門と、心電図や超音波など患者さんを直接調べる生体検査部門とに分けられます。 検体検査部門では、生化学、血液、免疫、一般(尿・便)、輸血検査を1Fで行い、2Fでは細菌、病理・細胞診検査を行っています。 生体検査部門は1Fで心電図、呼吸機能、超音波検査、聴力検査、脳波検査、血圧脈波検査、筋電図検査、睡眠時無呼吸症候群検査などの生理検査を行っています。 検査内容 採血室 検体検査Ⅰ(生化学、血液、免疫、輸血) 検体検査Ⅱ{一般(尿・便)} 生体検査 基準値・検査説明 採血室 検査技師が中心となり看護師と共に採血業務を行っています。 採血室はプライバシーに配慮し、整理番号をお渡しして、その番号でお呼びしています。 外来採血室へ外来診療案内票をお出しください。 番号札を受け取りお待ちください。 採血後のご注意 採血後には腕をもまずに採血部分を5分間しっかりおさえてください 押さえかたが足りないと、後になってから皮下出血したり痛みがでたりします。 入浴は大丈夫? 入浴して問題ありません。 検体検査Ⅰ(生化学、血液、免疫、輸血) 採取した血液や尿などを各種の自動分析装置を用いて、次のような検査を行っています。 肝機能(AST、ALT、γ-GT、ALP、ビリルビン 等) 腎機能(尿素窒素、クレアチニン、尿酸 等) 脂質検査(総コレステロール、中性脂肪、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール等) 膵臓機能検査(アミラーゼ 等) 糖尿病関連検査(ヘモグロビンA1c、血糖 等) 電解質検査(ナトリウム、カリウム、クロール 等) 感染症検査(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV 等) アレルギー検査(花粉症関連、食物アレルギー 等) 甲状腺ホルモン検査(TSH、FT3、FT4 等) 末梢血液検査 赤血球、白血球、血小板などの細胞成分を計数測定して、貧血や白血病などの血液疾患がないか調べます。 凝固系検査 血液の中には、血液を固める(凝固)成分と、いったん固まった血液を溶かす(線溶)成分があります。この成分の働きを検査するのが凝固系検査です。 輸血検査 輸血は貧血や出血により不足した成分を補充する重要な治療です。 輸血前には、血液型、不規則抗体、交差適合試験などの検査を行います。 検体検査Ⅱ{一般(尿・便)} 尿一般検査(検尿) 尿中pH、比重、蛋白、糖、潜血、ケトン体、ビリルビン、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩(細菌)、白血球、沈渣など。 潜血検査(検便) 便に血液がまじっているかを見る検査です。 1.検尿についての注意事項 ①検査前日のご注意 ビタミンCを多く含むもの(清涼飲料水・ドリンク剤・ビタミンC製剤・風邪薬など)はなるべくとらないようにしてください。検査に影響し、判定ができなくなることがあります。 ②検査当日のご注意 最初の尿は捨てて、中間の尿を採ってください。(最初の尿は雑菌が多いため) 2.検便についての注意事項 ①採便の説明書をよくお読みください。 容器の中の液は捨てないでください。 生理中は採便しないでください。 新しい便を採ってください。 たくさんとり過ぎないようにしてください。 ②すぐに提出できない時は? 冷暗所(冷蔵庫が望ましい)に保存し、2日以内に提出してください。 3日以上たつと検査はできません。 生体検査 1.心電図検査 心臓から生じる電気的活動を体表面に接地した電極でとらえ、波形として記録する検査です。不整脈、狭心症、心筋梗塞など心疾患の診断・治療の際に検査します。 検査時は、両手首、両足首、胸が出るようにしてベッドに仰向けになり、各部位に電極を付け検査を行います。 検査時間は数分です。心電図検査には12肢誘導心電図検査、マスター負荷心電図検査(階段の昇降を行い負荷をかける)ホルター心電図検査(24時間心電図記録)があります。 2.肺機能検査 肺に出入りする空気の量や、速さを測定します。 喘息など、肺疾患の診断・治療、手術前の肺機能の確認の際に検査します。 *検査技師の大きな掛け声に合わせ、最大限の呼吸をしていただきます。検査を受けられる方の努力次第で結果が変わってきますのでご協力をお願いいたします。 3.脳波検査 脳の電気活動を頭皮につけた電極でとらえ、波形として記録する検査です。頭にたくさんの電極をつけてベッドに寝て検査を行います。てんかん、外傷によるダメージなどの診断・治療の際に検査します。 4.聴力検査 耳の聞こえを検査します。 健康診断、難聴、耳鳴りなど耳の病気が疑われるときに行います。 ヘッドフォンを装着し、検耳に検査音を聞かせ、検査音が聞こえたら、応答ボタンを押す検査です。両耳について行います。 5.超音波検査 ①腹部超音波検査 肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓などの腹部臓器を超音波にて観察し、形・大きさ・病変の有無を調べる検査です。 膀胱に尿が溜まっていると前立腺、子宮も検査することができます。 *当日の飲食制限があります。 ②心臓超音波検査 心臓の動き、心臓内の弁の状態などを超音波にて観察し検査します。*当日の飲食制限はありません。 ③関節超音波検査 関節リウマチなど、関節炎を引き起こす病態の有無について超音波にて観察し検査します。*手首、手、肘、肩、膝、足、足趾関節等、症状のある関節部位が出しやすい服装でお越しください。 ④血管超音波検査 血管(動脈、静脈)内の血栓の有無、血流速度を観察し検査します。 6.血圧脈波検査(ABI検査) 手と足の血圧の比較(ABI)、脈波の伝わる速度(CAVI)を測定し、動脈硬化の程度や、早期血流障害を調べる検査です。検査は、ベッドに横になり、両上腕、両足首に血圧計の圧迫帯を装着し、加圧し検査します。所要時間は約5分です。血管年齢も表示されます。 7.筋電図検査 ①針筋電図検査 筋肉に細い針を刺して、筋肉、神経の病気を調べる検査です。僅かな痛みを伴う場合があります。 ②神経伝導速度検査 手足の神経を、体表より微弱な電流で刺激し、感覚神経や運動神経の刺激が伝わる速さを測定します。末梢神経障害の有無について調べます。 8.睡眠時無呼吸症候群検査 簡易睡眠時無呼吸症候群検査はパルスオキシメーターいう腕時計型の機器を自宅に持ち帰り検査を行います。 PSG(ポリソムノグラフィー)は、一泊入院して行う検査です。頭、鼻、口、胸、腹にセンサーを装着し眠りの深さや呼吸の状態を記録します。 ◆ 基準値・検査説明(PDF) ◆